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ドリログ

ドリンクブログ、略してドリログ!!   ここでは緑茶から紅茶、コーヒー、お酒、カクテルまで画像付きで紹介していきます。

カフェビジネスのいま

ちょっと前の「月刊レジャー産業」という雑誌で"カフェビジネス新時代"という特集が組まれていました。
オーナーのセンスが光る自営のカフェも素敵ですが、やはり業界で影響力のある大手コーヒーチェーン店は、日本のカフェ文化を時代によって反映します。
雑誌の文章をお借りして、日本の現状をひも解いてみました。

日本で最初に喫茶店が誕生したのは明治44年ごろ。その後、著名な作家たちにより文学カフェの様相を呈する。
60年代ごろには、東京でカフェ界隈が出現し、連絡手段のない学生たちのコミュニティになります。
1980年、それまでフルサービススタイルでコーヒー1杯の値段が300円にまで上昇していた喫茶店スタイルの店が占める中、セルフサービスで1杯150円という破格の価格設定を武器にドトールコーヒーが登場。
その後も86年にベローチェ、87年にプロントなど一気に90年代にかけてセルフ式チェーン店が増えます。真打のスターバックスは96年に登場。日本のカフェビジネスは盛況を見せます。

以下、それぞれの特徴です。

<ドトールコーヒー>
2012年現在で店舗数1100程度と、日本一の規模。フランチャイズを軸に効率良く利益を確保して成長してきたが、業界としてのマーケットがすでに飽和状況にあるので、今後は店舗拡大路線を変更して質的向上に努めている。

<プロント>
カフェ業界への需要が高価格帯と低価格帯への二極化にあるのを背景に、バールをモチーフにして昼はセルフカフェ、夜はショットバーと、二毛作業態を戦略としてとして運営していることが特徴。

<ベローチェ>
東京23区内におけるドミナント戦略で成長。(←たしかに関西では見たことない)

※ドミナント戦略:特定の地域に集中的に出店し、その地域の中で市場を独占する作戦

<スターバックスコーヒー>
イタリアのエスプレッソ式コーヒーを以て、96年アメリカから上陸。エスプレッソの新しさだけでなく、サードプレイス(=第三の生活拠点)という概念でライフスタイルまで提案するセンスに若者から支持を得る。2012年で国内約1000店弱、ドトールと並んで業界の双璧をなす。

<タリーズコーヒー>
スタバと同じく、アメリカからやってきた外資系カフェ。本国では出店も戦略もスタバを追いかけているらしいが、日本ではスタバよりやや高年齢層をターゲットにしている。店舗数約450店で国内3位の規模。

<エクセルシオールカフェ>
スタバやタリーズなどのシアトル系コーヒーショップに対抗してドトールが作った新ブランド。

※シアトル系コーヒー:概してエスプレッソをベースにアレンジを加えたコーヒーのこと。ちなみにスペシャリティーコーヒーとは本来は高品質コーヒーと言う意味だが、なぜかシアトル系コーヒーと同じ意味で使われることも多い。

<ブレンズコーヒー>
ラテアート常時提供が売りの2000年登場チェーン店。ラテアート文化が根付くかどうかが同店の今後を左右する。

<KEY'S CAFE>
日本におけるコーヒーの重鎮キーコーヒーが手掛けるカフェは意外と遅い2010年始動。といっても直営展開は行わず、商品の継続的取引を条件にカフェを開業する事業者の支援のみを行う。パッケージング化された小規模店舗を構想。

<上島珈琲店>
UCCが03年から始めたセルフカフェ。アクティブシニア層をターゲットとしており、レトロモダンな店内と柳宗理デザインの食器、インテリアなどを使用した店づくり。


さて、メインのチェーンカフェは上記のようになると思われますが、近年、異業種からの参入が相次いでいます。マクドナルドなどのファーストフード店からコンビニ各社まで、プレミアム価格帯のコーヒー販売が盛況です。市販の商品にも、缶コーヒーとは違う、洒落たプラスチックカップに入ったチルドコーヒーが急成長、ラインナップを増やしています。
マーケットは頭打ちといえど販売単価が高く利益率が良い、またマーケット自体は非常に大きいので、他業界にも無視のできない存在だからです。そのなかでシェアを伸ばせられれば高い利益を生み出せます。

消費者にとっては品質が向上し、選択の余地も増えるというメリットがありますが、共倒れにならないよう、各社それぞれの良さを生かし良い競争を続けていってもらいたいものです。


 

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