ドリログ
ドリンクブログ、略してドリログ!! ここでは緑茶から紅茶、コーヒー、お酒、カクテルまで画像付きで紹介していきます。
煎茶の歴史
この間は、日本茶史初期編として抹茶の歴史をお話ししましたが(あれはかなり簡略化してます)、今回はその後に出てきた煎茶などの話です。
日本で栽培されるうちの実に8割が煎茶になります。
お店でもタダで飲めるお茶は煎茶ですね。
それだけ日本人は煎茶を飲んでいるのです。
日本茶の代表とも言えるのに、意外に何も知られていない。歴史も製法も正しい淹れ方さえも。
さらに言うならば、茶道の本はあっても煎茶に関する文献は少ないものです。
だからこそ、煎茶について今一度知る必要があると思うのです。
煎茶が入ってきたのは抹茶よりも400年あとの江戸初期。
正しくはわかっていませんが、隠元禅師によってと言われています。
明(中国)で新しく開発された製法の無発酵茶を芸術三昧の文人たちが愛して飲んでいたものです。
煎茶を世に広めたとして名高いのが高遊外という名の賣茶翁です。
僧であった彼は晩年、煎茶を売りながら禅を説いて回りました。
賣茶翁自体多くの文人と親交がありましたが、本来中国において煎茶は文化人に親しまれた自由な喫茶スタイル。
日本においても、抹茶に代表される格式ばった茶道に批判を持っている文人墨客に愛され急激に世に広まりました。
煎茶道というのは茶道に比べ代表的な流派がなく、小さな流派が多数混在している状態です。
歴史が新しい流派も珍しくありません。
また、煎茶というのは芸術家たちの自由な発想のもとで飲まれるもの。
多少のルールはあっても作法は基本的に特定されていません。
いつでもどこでも気軽に飲めるよう日々変化を遂げています。
各流派の家元も常に新しい点前を考えているようです。
流派によって驚くほど作法が違ったりします。
なお煎茶は現在、生産も消費も日本に限られています。
緑茶という中国茶は日本の煎茶と違って、蒸すのではなく釜炒りをしているから煎茶とは違います。
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